ワインや料理を楽しむためのマナー、豆知識を紹介します。

グラスの話1

 

 

そのワインや場面にあったグラスで飲むと、ワインを倍楽しむことができるお話。 高級フレンチレストラン、或いはイタリアンレストランテでちょっと贅沢をして高級なワインをオーダーすると それまでテーブルに用意してあったワイングラスをさげて、大振りなワイングラスが用意されます。 これは海外のレストランでも同じ光景に遭遇します。こだわりを感じると同時にちょっとワクワクしますね。

 


従来のテーブルデザインをコーディネートするグラスと言えば、ゴブレットから白ワイン、赤ワイン、シャンパングラス等 同じデザインで大きさが変わったシリーズで取り揃えられています。バカラ、ローゼンタール、ロブマイヤー、その他 どんなグラスメーカーでも統一したデザインでテーブル上のあらゆるニーズにこたえられる様に商品ラインナップが 用意されています。 リーデルグラスはこのようなテーブルコーディネート上のシリーズのデザインとは異なっています。 ボルドー、ブルゴーニュ、キャンティ、モンラッシュ、シャルドネ、リーズリングなどそれぞれのワイン種に応じた形状規格を持っています。 この商品戦略が世界的に認められ、リーデルグラスはいまや見本市でもトップクラスのフロアーに出展しています。 では、ヨーロッパの高級レストランで注文したワインに応じてそこまでグラスを変えるのかといえばそんなことはありません。一般にグラスワインでなければ大振りのワイングラスに変わるだけです。良いワインはほっておいても自然に開き、独特のアロマを楽しませてくれます。大振りのグラスは、ワインにたっぷり息をさせて、独特の香りを逃がさないようにしてくれる、ワインにとってベストパートナーです。 クルクル目が回るほどスワリングしなければ香りを楽しめないワインは、それ自体良いワインではないかもしれませんね。ソムリエへのあてつけのように見られてしまうかもしれません。
(でもついつい香りをたくさん楽しみたくてスワリングしてしまいますが・・・)

 


小さなグラスでワインをいただくか、それとも大振りのグラスでいただくかでは、同じワインでも何倍も美味しさも香りも増し、同時に楽しみも倍増します。
でも必ずしも大振りのワイングラスがいいのでしょうか?そうともいえない場合もあります。
ある高級レストランでの話です。頼んでおいたとっておきのヴィンテージワインを飲もうとソムリエに準備させたところ、時間に合わせてコルクを回栓したそのワインの為にソムリエが用意したグラスはバカラのマッセナシリーズのワイングラスでした。 マッセナシリーズは厚手で重厚感のあるグラスです。そのソムリエが意図した事は スワリングをせずに静かに飲むことがこのワインのベストと判断したのでしょう。 ワイングラスメーカーの多くには、クリスタル含有量が多く非常に華やかなデザインが追及されています。バカラでは40%以上の鉛が含有されている商品も あります。リーデルグラスもヴィノム、ソムリエシリーズになるとみごとなクリスタルです。 ではどんなシチュエーションに、どのようなグラスがあうのでしょう。たとえば、ゆっくり一人や二人でワインを楽しみたいとき。リーデルのソムリエシリーズのボルドーや ブルゴーニュはいかがでしょうか。かなり大振りで少し重たく感じますが、思いっきり息をさせて十二分にアロマを十分楽しみましょう。しかし大振りのグラスのデメリットは重いことと、ワインを飲むとき顔がグラスに隠れてしまうことです。パーティーなどの多人数の場面ではちょっと大げさになってしまうかもしれませんね。飲んでるときは誰だかわからないなんてことにはならないと思いますが・・・。

 

では、パーティーなどの多人数の場面ではどうでしょうか。
パーティー仲間との華やかなテーブルの雰囲気にお勧めなのはローゼンタールです。特にフーガシリーズは決して大振りではありませんが、鉛の含有量が少ない為、非常に軽くそれでいて手触りが柔らかく、すごく手になじみます。パーティーを盛り上げる黒子になってくれるのはずです。
主役は常にあなた自身。


美味しいワインが飲みたくなってきました。
さあ今日のあなたのテーブルクラブにはどんなグラスを用意しますか?

 

 

 



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