マンハッタンの朝
マンハッタンの朝と言えばどの光景を思い出すでしょうか?
足早に職場へ向かう、しわの入っていない高級なスーツに身をまとったビジネスパーソン。
そして彼らの手にはスタバなどに代表される珈琲。
今や、マンハッタンの5番街、6番街、7番街のミッドタウンにもなるとほとんどブロックごとにスタバがある。
そんな中、今回紹介するのはMANGIA(bet5av,6av 57th)である。1981年に小さなサンドイッチショップとしてスタートし、今ではマンハッタンのビジネスシーンとして欠かせられない、ブレックファースト、ランチ、午後の休憩に使われるイートコーナー併設のデリカショップである。https://www.mangiatogo.com/
おしゃれなのは、なんと言ってもお客だろう。この店では場所柄エグゼクティブを想像させるブロンドの髪に、青い目、新聞を挟んだビジネスカバンを持つビジネスパースンが、手際よく、新聞に目を通しながらベーグルを頬張り、飲みかけの珈琲カップを持って立ち去る。
ありがたいことに朝の平日は6時30分からオープンしている。マンハッタンのビジネスシーンに紛れ込もうとする筆者は、いつもホテルの朝食をキャンセルしてここへやってくる。多くの具材に中から、お好みのベーグルサンド、サンドイッチをオーダーする事ができる。実際は具材をすべて正確な英語で区別できない私は、指でさしてオーダーする。
写真は定番はリコッタチーズを挟んだセサミベーグルとカプティーノである。お昼に屋台に並ぶ必要のないように多めのソーセージもオーダー。USAtodayのページをめくりながら7時過ぎになるとしぼりたてのオレンジジュースが店頭に並ぶ。この時間も毎朝決まっている。この日のUSAtodayには日本からMLBに移ったダルビッシュ有が取り上げられていた。
このMANGIAの斜め正面に新しいデリカショップができていた。新しいパステルカラーの店の作りで、ウイークエンドになるとブランチ族がのんびりとメールをしながらベーグルしている。
ベーグル、カフェのデリカショップ・シーンはいまさら取り上げることもない。マンハッタンでは当たり前の光景である。しかしふと気付くと当コラムの主役のグラスがが出てこない。マンハッタン中、スーツを着た人からキャップをかぶった人までテークアウトの紙コップに珈琲を手にしている。持っていないのは観光客くらいだ。グラスあるいは磁器のカップがなくなることはあり得ないだろうが、すみ分けが進むことは事実であろう。