ニュースレター

主筆:川津昌作
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再開発、省エネ、タイパのトレンド

〈2024年8月15日〉

残暑お見舞い申し上げます。水害で罹災された地域の方々にお見舞 い申し上げます。毎年のことながら盆休み中に極めて私見の強いコ メントをさせていただきます。

パリオリンピックが終わり、金メダル20個と言う日本オリンピッ ク史上特筆すべき成績を上げた。「少子高齢化で縮小する日本には 未来がない。」と言われた中で次の世代は確実にそのパフォーマン スをあげている。

縮小するのは肥大し続けたバブル世代以上の高齢者社会であって、 Z世代と揶揄された世代は、確実に新しい未来を描いていることが 改めて示された。

世界に冠たる大都市東京では、新たなトレンドとして、大きな地球 環境レベルで省エネを志向し、都市の街づくりで再開発が進み、Z 世代でタイパが進む。生産性を低下した従来の無駄な肥大を省き、 器から作り直し、個人が自らタイパを実践し、無駄に肥大したもの を削ぎ落そうとした社会を標榜しているわけだ。

無駄に肥大したもの。それこそがシニア世代が大事に作り上げた成 長であり、都市と言う器であり、男社会のプライドなのかもしれな い。

岸田総理が次期自民党総裁不出馬を表明した。これにより、一連の 自民党にまつわる旧態依然としたお金にまつわる不祥事のみそぎが 果たされたとし、同じこれまでの自民党体制を温存しようという考 えにすぎない。

今回の自民党の政治資金にまつわる不祥事にかかわった組織、考え 方、世代こそが再開発、省エネ、タイパの対象となるべきセクター であろう。再開発、省エネ、タイパのトレンドを読み違えると自民 党自体は埋没してしまう。

日本社会のイシュタブリッシュメントもこの再開発、省エネ、タイ パのトレンドを認めなくてはならない時が来ている。イシュタブリ ッシュメントが自民党と一蓮托生で埋没してしまえば、それこそ世 界で言われている少子高齢化で縮小しやがて消え去ると言う日本の 終焉シナリオになってしまう。

確かに日本の古い考え方で成長し肥大した社会は縮小して消えてな くなるべきだ。しかしそれは日本の終焉ではない。再開発、省エ ネ、タイパを経て、その先に新しい世代による新しい社会を模索し ているのである。

日本の地方社会においても同じことが言える。既存の成長肥大化し たセクターを温存して、コンパクト化をしようとしても、ゴールは 期待できない。これまで肥大しきった社会・都市をどのように再開 発して、省エネを実現して、タイパを体現できるか?

その結果、次世代が生産性の高い成果をあげられるかが問われてい るのである。さてここまでは、改めて説明するまでもなく、既にい ろんなところで議論されていることでもある。筆者はこの流れの日 本にあえて次の問題を提起したい。

日本の女性は、今後社会の大きな役割を担い、その期待に応えて大 きな成果を果たせるのか?日本の新たな社会のリーダーになりえる のか?である。

筆者の感覚では、若い世代の女性の考えは「まず自分のキャリアを 確立したい。キャリアを確立して男性社会に依存しない自分を確立 したい。キャリア確立のためにもし邪魔なら結婚、子育ては必ずし も優先する必要はない。」と言う考え方を持っている女性が多い。

筆者は以前「フェミニズムムーブメント」と言うトレンドを紹介し た。子供に投資をして次世代に自分たちの未来を託すより、今の自 分に投資をして、ご褒美をあげて自分の未来を直接成長させた方 が、自己実現の生産性が高いという考え方である。

自分の将来に対してリスクとなる、子供・家族のために人生を棒に 振るより、自分で直接自己実現を目指すという考え方である。女性 が生産性の悪い男社会のために犠牲になることはやめた。と言う事 の表れでもある。

ある意味、男社会の生産性の低下が世界中で見られる中で、女性の 台頭がいろんな先進諸国で起きている。日本も当然これに乗るべき である。しかしその結果日本の今のやり方で女性台頭が、海外のよ うに社会厚生、社会便益の改善につながるのだろうか?

だから女性の台頭に反対をするというものではない。女性にやらし てみようと言う人材も、女性のパワーも、改革のエネルギーも感じ られない。と言ってしまうと炎上するかもしれないが、いまだに日 本の女性の奥ゆかしさを都合の良い盾にして、表に出ようとしない 姿しか見えてこないのである。

これだけ女性の台頭が叫ばれているのに、明確な情勢たるリーダー がなかなか現れてこない。企業の役員に女性が増えない。政治の盛 会に女性が登場しない。確かに自民党にみる再開発すべき点はまだ まだ多いが、本当にそれだけが問題か?

パリオリンピックは、再開発・省エネ・タイパをして次の世代に託 しても成果が上がることが証明された。同じように日本社会で女性 がリーダーになった時の道筋を明らかにしてほしい。

女性の台頭が遅れている日本は、女性を台頭させない男社会の抵抗 がまだまだ強すぎるのか?または女性自体が責任を担う表に出てこ ないのか?がわからないのである。シニア世代の身勝手な要求かも しれないが。

 以上

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