賃貸不動産経営コンサルティング

弊社では、弊社独自マネージメント理論であるブランドプロパティマネージメントの考えに基づき、 また蓄積されたデータベース・解析分析手法を利用して、 投資意思決定に関するさまざまな意思決定をサポートします。

ここで、賃貸マンション経営の経営診断の実例を紹介いたします。
普通、アパ−ト、マンションを建てるときには、 建築会社、工務店から当該土地に計画されている物件の賃貸経営の収支のシュミレーションが提示されます。 このシュミレーションの目的は建物を建てることを是とする数字です。 ここの利益誘導の問題が生じます。

そして次に、銀行からの融資を受けるための資金繰り表が用意されます。 しかしこれは投資家の利益をあらわすものではなく、銀行の融資の安全性を証明するものです。 そして通常この二つ資料で投資の意思決定がなされます。

こので問題となるのは、シュミレーションの利益誘導の問題と、銀行のための投資になってしまうということです。

不動産投資の意思決定には、この投資にかかわる、投資者(エクイティーホルダー)、 資金提供者(デットホルダー)、取引先、 従業員などすべてのステークホルダーの利益の中からどの利益を優先するかという考え方が必要になります。
わかりやすく言えば誰のために投資をするのかということです。 この考え方を判断するにはそのための分析ツールが必要になります。 弊社では投資家の利益をマネージメントするための各種技術、手法を提供できます。

一般的な従来の収支計算書をみてみましょう。
これは、10年前1990年ちょうどバブルの頃の名古屋市内のある物件の収支計画です。この計画を検証してみましょう。
未利用の自社保有(611.52平米)地に5階建、床面積360坪。ワンルームマンション家賃4万円で48戸。1階がテナントで施設家賃。他の駐車場が収入合計です。
土地は既存の土地で所得費が0円。建築及び関係費が237,393千円一部敷金充当により227,529千円銀行借り入れ。
表単位千円
0
1111111111111101234567891011121314151617181920
収入A住宅家賃収入020,73623,04023,04024,19224,19224,19225,40225,40225,40226,67226,67226,67228,00528,00528,00229,40629,40629,40630,87630,876
B施設家賃収入03,5423,9854,4284,6494,6494,6494,8824,8824,8825,1265,1265,1265,3825,3825,3825,6515,6515,6515,9345,934
C駐車場収入0648648720756756756794794794833833833875875875919919919965965
D経常収入小計A+B+C024,92627,67328,18829,59729,59729,59731,07731,07731,07732,63132,63132,63134,26334,26334,26335,97635,97635,97637,77537,775
支出E人件費000000000000000000000
F修繕費01,3361,3361,3361,3361,3361,4031,4031,4031,4031,4031,4731,4731,4731,4731,4731,5471,5471,5471,54701,547
G火災保険料0223223223223223223223223223223223223223223223223223223223223
H借地料000000000000000000000
I土地公租公課09439439439909909901,0401,0401,0401,0921,0921,0921,1461,1461,1461,2041,2041,2041,2641,264
J建物公租公課01,8171,8171,8171,8171,8173,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,0283,028
K諸経費000000000000000000000
L経常支出小計E+F+G+H+I+J+K04,3194,3194,3194,3664,3665,6445,6935,6935,6935,7455,8165,8165,8705,8705,8706,0016,0016,0016,0616,061
M減価償却費017,09315,46514,04412,80311,7169,5978,7588,0197,3666,7876,2735,8155,4065,0404,7103,4213,2933,1703,0512,937
損益N営業損益D-L-M03,5157,8909,82512,42913,51614,35616,62617,36518,01820,09920,54321,00022,98623,35323,68226,55426,68226,80528,66228,776
O営業外損益0-13,652-13,281-12,887-12,470-12,028-11,560-11,063-10,537-9,979-9,387-8,760-8,096-7,391-6,644-5,853-5,014-4,124-3,181-2,182-1,123
P税引き前損益N+O0-10,137-5,391-3,062-421,4882,7965,5626,8288,04010,71211,78212,90515,59516,70917,83021,54022,55723,62326,48027,653
Q法人税等000000001,9484,0205,3565,8916,4527,7988,3548,91510,77011,27911,81213,24013,827
R税引後損益P-Q0-10,137-5,391-3,062-421,4882,7965,5624,8804,0205,3565,8916,4527,7988,3548,91510,77011,27911,81213,24013,827
資金計画S当期未処分利益Rの累計0-10,137-15,528-18,590-18,632-17,144-14,348-8,785-3,905000000000000
T当期発生資金M+R+*08,09310,44310,98212,76113,20312,39414,32112,89911,38512,14312,16412,26813,20413,39413,62514,19114,57214,98216,29116,764
U長期銀行返済金06,1856,5566,9507,3677,8098,2778,7749,3009,85810,45011,07711,74212,44613,19313,98414,82315,71316,65617,65518,714
V留保金01,9083,8864,0325,3945,3944,1165,5473,5991,5271,6931,087526758201000000
W留保金累計01,9085,7949,82615,22120,61524,73230,27833,87735,40437,0,9738,18438,71139,46839,67039,31038,67837,53735,86334,49932,549
X長期銀行残高227,529221,344214,787207,838200,471192,662184,385175,611166,310156,452146,002134,925123,184110,73897,54583,56168,73753,02536,36918,7140
年度(1−20)01234567891011121314151617181920
*敷金、礼金、その他の資金を見込んでいる。

この表の見方は、営業損益Nが家賃収入Dと支出経費(L+M)の差額。営業外損益Oは借入利息。更にこれにQ法人税(8年度から発生)を支払った後がR税引後損益。この累計がS当期未処分利益。最後に減価償却費MからRの税引後損益を引いたのがT当期発生資金。いわゆる経営上のキャッシュフローになります。
そしてTから銀行の返済金Uを払うと手元にVの留保金が残るわけです。
結論は、5年で営業損益を黒字にして、 8年で累積赤字を黒字にして、20年で銀行の返済を終わる計画です。そして手元に20年で32,549千円の留保金累計Wが残るわけです。

どのような問題が起きたのでしょう、かいつまんで説明しますと、

@家賃
計画では3年で5%の値上がりを見込んでいます。現在既存のワンルームマンションの家賃の値崩れが激しいのは説明するまでもありません。

A入居率がほぼ100%に近い計画を組んでいます。
現実には100%は有りません。満室が続いても入退去の空白を考えれば良くて平均稼働率で95%でしょう。余裕を見ればもっと下がる計画になります。しかも実際の市場を見ればすべてのマンションが入居率80−90%ではなく満室のマンションと入居率60−70%のマンションと2局分化してます。これは経営に大きな影響を与えます。

B最近では営業コストが必要になります。つまり募集に関わる宣伝費等です。礼金が有れば充当できます。 逆に言えば礼金等はほとんど宣伝費で消えてしまうと言うことです。

C最近は管理コストが発生するようになりました。
管理費は共益費とは別に、不動産業者に支払う集金業務、管理業務代行の費用が発生します。 或いは家賃保証にもなれば、家賃収入の5−10%のコストが必要になります。

D建物の寿命
このワンルームもバブルの頃の建築で部屋の企画が17,8平米と極めて小さく、すでに企画自体が寿命に来ています。 投資期間の20年の間に生活パターンが大きく変わっています。これに対応できないと入居率の維持を図れません。つまり投資期中に再投資が必要になります。 つまり20年という長期には必ず修繕費以外に資本支出が発生するのが現実です。

およそこれらを見越したコストの予見が出来ておりませんでした。



当社ではご計画中のマンション、アパートをアドバイスするコンサルティングを行っております。
初期調査費用は、建築費の0.3%最低100,000円より。資料作成、現地調査など実費がかかるときは別途いただきます。
コンサルティング項目は、

対  象:これから新築される物件
対象地域:名古屋市近郊
診断項目:1,間取り図、収支表全般の解説
     2,家賃設定の妥当性
     3,入居需要の妥当性
     4,プロパティマネージメントの問題点
     5,短期的・長期的展望
     6,総合的経営判断
     7,アセットマネージメントの問題点

診断方法:1,弊社独自のデータベース解析技術による、家賃、入居者重要予測の調査分析
     2,弊社独自の投資分析ソフトによる、投資シュミレーション分析


面談による、計画についての解説コンサルティング(1回1時間10,000円程度)も行っております。お気軽にお訪ね下さい。


 
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